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高みを目指すブログ

都内近郊に住む暇を持て余した理系大学生が日常を綴るブログです。主なトピックは、勉強系では金融工学、人工知能、プログラミング、python、日常系では、色々なことを書いて行こうと思います。

JAFEE1日目

日常

学会1日目から面白い話がたくさん聞けました。午前は高頻度セッションでしたが多次元Hawkes過程を用いた注文到着過程の分析は非常に興味深かったです。近年ティックデータ分析でとりわけ板情報をちゃんと分析しようという流れがある中で、多次元Hawkes過程は非常に有用な手段であると改めて実感しました。特に今日の発表では、注文を買いor売り×成り行きor成り行き変化or指値orキャンセルの8種類に分類し、8次元Hawkes過程に当てはめて、さらにHawkesカーネルをノンパラメトリックに推定して相互作用を検証していたので、これをさらに突き詰めれば市場分析だけでなく高頻度のシステムトレードにも応用できる可能性があると思います。

信用リスクのセッションではHawkesグラフというHawkes過程の応用システムを用いて企業の倒産リスクの伝搬構造を視覚化する研究も面白かったです。指数型減衰カーネルを用いたパラメトリック推定とノンパラメトリック推定を比較していましたが、どうやらノンパラの方がよりよくHawkesグラフを再現できるようです。また創業企業の信用リスクモデルの研究は創業企業には財務データが存在しないという縛りの元で、どのように信用リスクを計量すべきかという問題に対し、発表者が働いている日本金融政策金庫の融資データなどを利用した分析も素晴らしかったです。また創業企業の信用リスクを説明する要素として、インターネットデータなどのテキストマイニングを利用できる可能性を示唆してくれたのは面白そうだと思いました。

その後のFinTechセッションでは東大システム創成の和泉さんの貴重なお話が聞けました。今の人工知能で市場予測はどのくらいできるのかという話では、人工知能は過去のパターンを見つけ出すことは得意だが、構造の変化に弱いといったことをおっしゃっていました。その理屈だと、マイナス金利導入、UKのEU離脱、大統領選挙と様々なイベントがあった2016年は人工知能を使ったトレードにおいては厳しい年であったかもしれませんね。また、人口市場でのシミュレーションの有効性も和泉さんの話とその後の研究報告でとても納得できました。

明日はSVモデルのベイズ分析やポートフォリオの話がありますが、それも楽しみです。